薬剤師として服薬指導をした中で、患者からの聞き取り情報を医師に伝えたたい場合に服薬情報提供書を作成していると思います。
しかし、薬歴に患者からのS情報を記載して、それをもとに医師に対してわかりやすく丁寧な文章で報告書を作成してと、作業に時間を取られることがあります。
この課題を解決するため、Google Apps Script(GAS)を使った報告書作成ツールを作りました。
今回は、ツールを作った経緯とそのメリットについて共有します。
この記事を読んでもらいたい人
- 調剤薬局で働く薬剤師
- 医師への情報提供作業に時間を取られている方
- 業務効率化やITツール導入に興味のある薬剤師
報告書作成の負担が大きい現状
患者の聞き取りを文章にするのは時間がかかる
S情報を医師に対して文章化する作業は煩雑で負担が大きいです。
- 患者ごとに聞き取り内容が異なる
- 医師に伝わりやすい文章を自分で作成する必要がある
- 忙しい調剤業務の合間では手間が増す
投薬時に聞き取りが長い人ほど情報提供は増える
長く聞き取りを行う患者ほど、服薬情報提供書の提出率が高い傾向があり、薬歴に記載するだけでも多くの時間を必要とします。
- 詳細な聞き取りをした分、報告書作成が大変
- 手作業では提出が滞ることもある
GASとAIで報告書作成を自動化
仕組みはシンプル

S情報を入力するだけで、AIが医師向け文章を自動作成します。
- 患者情報を薬歴にS情報として記載
- S情報をコピーして作成したwebアプリに貼り付け


- Gemini AIが自動で報告書を生成


- 作成した文章をテンプレートに貼り付け、箇所を編集して医師に提出可能
GASはGoogleスプレッドシートと連携しやすく、既存の薬歴管理と組み合わせられます。
手作業に比べて時間と手間を削減
自動作成により、文章作成の時間が大幅に減ります。
- 1件あたりの文章作成時間を短縮
- 長い聞き取りも負担にならない
- 提出率の向上につながる
ツール導入で得られるメリット
薬剤師の負担軽減
文章作成の手間がなくなり、業務効率が向上します。
- 薬歴入力に集中できる
- 医師への伝達精度も安定
情報提供の質向上
AIによる文章作成で、医師にわかりやすい報告書が作れます。
- 曖昧さのない文章
- 患者の状況が正確に伝わる
仕事の満足度アップ
結論:作業時間の短縮で、患者対応や他業務に時間を割けます。
- ストレス軽減
- 薬剤師としての達成感も増す
注意点
自動作成ツールは補助であり、確認作業は必須です。
- AIが間違えることもあるため必ず目視確認
- 個人情報や誤記載に注意
- 法的に必要な項目は自分で補う
自動化=完全自動ではなく、薬剤師の判断と補完が重要です。
まとめ
GASとAIを組み合わせた報告書自動作成ツールで、医師への情報提供作業は大幅に効率化できます。
S情報を入力するだけで、文章作成の負担を減らし、提出率の向上や薬剤師の業務満足度向上にもつながります。
まずは「補助ツール」として導入し、業務フローに合わせて活用することがおすすめです。
