DX加算の算定を継続するには「サイバーセキュリティ対策」が必須です
しかし、現場の薬剤師からは「機器台帳って何を書けばいいの?」「作る時間がない」という声も…。
この記事では、実際の薬局業務に即した機器台帳の作り方をわかりやすく解説します。
- 薬局における機器台帳について
- 機器台帳の基本構造
- 実際の機器台帳の例
- 実際の作成手順
この記事は実際の作成例を用いて記載しているため、手順に沿って簡単に作れます。
薬局の機器台帳とは?目的と必要性

機器台帳とは何なのか、何のために必要なのかを説明します。
機器台帳とは、企業や施設が保有する機器や設備の詳細情報を記録・管理するための帳簿です。
- 設備の状態把握: 情報の一元管理のため。
- 効率的な保守・管理: 機器の故障を未然に防止するため。
- 法的コンプライアンス: 監査や法的な要求に対応するための証拠資料として利用するため。

個別指導でも機器台帳の提出が要求されることもあります
薬局における機器台帳の更新・管理方法

薬局における機器台帳に必要な項目について説明します。
- メーカー: 機器の製造元
- OS:Windows11やmacOSなど
- ソフトウェア: 機器にインストールされているアプリソフトウェア
- バージョン: アプリソフトウェアのバージョン
- IPアドレス: ネットワークに接続されている場合の機器のIPアドレス
- デバイス名: 機器の識別名
薬局で作成する際には、機器の購入日、保証期間、設置場所などの情報も記載することが推奨されます。
情報の更新と管理
機器台帳の管理は、集計ツールで行うことで、情報の整理や検索が容易になります。

代表的な集計ツールは、Excelやスプレッドシートです
今回は、クラウド型で会社が管理するのに適しているスプレッドシートを用いて作成してます。

スプレッドシートのメリットは以下のブログで紹介してます
薬局向け機器台帳の記載例とテンプレート


実際に使用しており、機密情報漏洩防止のため一部編集してます
- 管理番号
機器台帳を作成するうえで管理する番号。001~ - 管理名
機器管理名(薬局で独自に設定している名称) - メーカー
機械の製造会社 - OS
バージョン情報 - ソフトウェア(アプリケーションソフト)
そのPCで主に使用しているアプリケーションソフト1つ(レセコン・薬歴・勤怠ソフトなど) - ソフトウェアバージョン(アプリケーションソフト)
主に使用しているアプリケーションソフトのバージョン

- IPアドレス
機械の住所のようなもの - コンピューター(デバイス)名
機械の名称(薬局で管理している名称とは別)

- 設置場所
主に使用している場所 - 主な利用者属性
従業員で使用している職種・役職など - 登録日
購入日や実際の稼働日 - 状態
現在使用の有無 - 説明
補足説明

この実例参考に、次の手順に沿って一緒に作っていきましょう。
手順


本記事はWindowsのバージョン別(10と11)の作成方法を記載してます
作成の手順は以下の4ステップです。
- 作成する機器をリスト化
- 機器のWindowsのバージョンを確認
- バージョンごとの情報検索の手順で集計
- 集計ツール(エクセルやスプレッドシート等)を用いて機器台帳として記録
作成する機器をリスト化
機器台帳を作成する最初のステップは、使用している全ての機器をリスト化することです。

機械の種類でいいので書き出せるだけメモをしておきましょう
- パソコン
- タブレット
- スマートフォン
- 調剤機械
- レジ
機器のWindowsのバージョンを確認
次に、各機器のWindowsのバージョンを確認します。
- ステップ1スタートメニューから「設定」を開く
- ステップ2「システム」を選択し、「バージョン情報」をクリック
- ステップ3「エディション」にWindowsのバージョン情報の記載があります

以下のショートカットを用いると簡単に検索することができます
Winキー + R を同時に押して「winver」と入力

Windowsのバージョン別の具体的な方法


テンプレートに沿って解説していきます。ダウンロードして参考にしてください
💡このテンプレートはGoogleスプレッドシートで作成しています。上のリンクをクリックすると、ご自身のGoogleアカウントにコピーして自由に編集できます(提供元には内容は見えませんのでご安心ください)。
システム情報の確認
- step1Winキー + R を同時に押して「cmd」と入力
- step2コマンドプロンプト画面が開くので「systeminfo」と入力 → 「Enterキー」
- step3各該当箇所を記録する
- コンピューター名 ← ホスト名
- OS ← OS名
- メーカー ← システム製造元
- IPアドレス ← IPアドレス[01]

対応する文字をそのままコピーして入力するだけです
インストールされたソフトウェアの確認
- step1Winキー + I を同時に押して「アプリ」を選択
- ラベル「インストールされているアプリ」を選択
- step3サイズ順で並び替えや名前で検索
- step4そのパソコンでよく使用しているアプリを機器台帳に入力

レセコンと薬歴と在庫管理をすべて同一のPCで使用している場合はよく使う機能のアプリを記入してください。

システム情報の確認
- スタートメニューをクリックし、検索ボックスに「システム情報」と入力して、Enterキーを押します。これにより、システムの詳細情報を確認できます。
Winキー+R 「Pause/Break
キー」
IPアドレスの確認
- コマンドプロンプトを開きます。
Winキー+R 「cmd」
- 「ipconfig」と入力して、Enterキーを押します。ネットワーク情報が表示され、IPアドレスを確認できます。
インストールされたソフトウェアの確認
- スタートメニューをクリックし、「アプリと機能」を検索して選択します。
Winキー+I 「アプリ」
- インストールされているすべてのアプリケーションが一覧で表示されます。
まとめ
今後、個別指導でサイバーセキュリティ対策チェックリストの提示を求められることが増えると思います。
このブログを参考にしてぜひ作成してみてください.